こんにちは、みやのまえ接骨院の橋本です。
私の接骨院でも、膝の痛みで来られる患者さんは多いですが、中年から高齢者にかけての患者さんでは、整形外科で「変形性膝関節症」と診断された、と言って来られる方がすごく多いです。
なかには手術を勧められて、手術をしないでなんとかしたい、という思いで来られる方も多いです。
「もう年だから、膝の痛みとは一生付き合っていくしかないのかな」なんて、諦めている方もいます。
実は、膝の専門医たちは「膝の痛みは、自分自身のケアで劇的に良くなる可能性がある!」と言う意見も多いです。そこで今回は、日本人の膝トラブルの代表格「変形性膝関節症(へんけいせい しざ かんせつしょう)」の正体と、お家で今日からできる解決法を、どこよりも分かりやすくお伝えします。

目次
「変形性膝関節症」って、結局なにが起きているのか?
中高年以降に起こる「慢性的な膝の痛み」において、変形性膝関節症(膝OA)が原因である割合は、およそ80%〜90%**と極めて高いことが研究で示されています。
医学的・疫学的な観点から、その内訳や特徴を詳しく解説します。
年代別の「膝の痛み」に占める割合
膝の痛みを訴えて医療機関を受診する人のうち、変形性膝関節症が占める割合は年齢とともに上昇します。
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年齢層
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変形性膝関節症(膝OA)が原因である割合
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40歳代
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50%以上(初期OAや腱炎などが混在)
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50歳以上
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80%〜90%(慢性的な痛みの大部分)
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国内の代表的な疫学調査「ROADスタディ」によると、40代以上において、男性の約43%、女性の約62%が、X線診断(レントゲン)上で変形性膝関節症を有しているとされています。
「潜在的な患者数」と「自覚症状」
レントゲンで変形が見られるからといって、必ずしも全員に痛みがあるわけではないという点が、この病気の特徴です。
✔X線学的な潜在患者数: 約2,530万人
✔痛みなどの自覚症状を伴う患者数: 約800万人〜1,000万人
最新のエビデンスによれば、レントゲンで「変形性膝関節症」と診断される人のうち、実際に痛みを感じているのは約3分の1程度です。逆に、レントゲンに写らないほどの「初期の変化(軟骨の微細な損傷や炎症)」が原因で痛みが生じているケースも多く、これらを合わせると膝の痛みの大部分がこの疾患の範疇に含まれます。
日本人に多い「内側型」の変形
日本人は欧米人に比べてO脚傾向が強く、膝の痛みの原因に独特な偏りがあります。
✔ 内側への集中: 日本人の変形性膝関節症の約9割以上が、膝の内側の軟骨がすり減るタイプです。
✔微小骨折の痛み: 軟骨そのものには神経がないため、すり減っても痛みはありません。痛みの正体は、軟骨が減ることで骨同士がぶつかり、骨の表面に髪の毛ほどの「小さなヒビ(微小骨折)」が入ることだと考えられています。
なぜ膝が壊れる?犯人は?
鶏歩きとO脚
特に日本人は、欧米人に比べて太っていなくても膝を痛めやすい傾向があります。その理由は「姿勢」にあります。
スマホを見すぎたりして頭が前に突き出した姿勢を、専門家は「鶏(にわとり)歩き」と呼んでいます。この姿勢になると、体は次のようにドミノ倒しのように崩れていきます。
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姿勢の変化ステップ
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膝への影響
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① 頭が前に出る
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頭(体重の約13%)を支えるため、背中が丸まる。
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② 骨盤が後ろに倒れる
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体の重心が後ろにズレる。
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③ 足が外に開く(O脚)
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膝がガニ股になり、膝関節の内側にだけ体重が集中する。
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体重の増加
膝の上には「子象」が乗っている!?驚きの負荷倍率
「たった1kg太っただけだし」と油断していませんか? 膝にとっての1kgは、1kgではないんです。
私たちの膝には、歩いたり階段を上り下りしたりするたびに、テコの原理で体重の数倍もの負荷がかかっています。
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動作
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体重にかかる負荷の倍率
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体重60kgの人の場合
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|---|---|---|
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平地を歩く時
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約5倍
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300kg
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階段を下りる時
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約8倍
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480kg
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つまり、体重が1kg増えれば、階段を下りる時には膝に8kg分もの追加ダメージが加わる計算になります。逆に言えば、1kg痩せるだけで、膝への負担は数kg分も軽くなるという「嬉しいボーナス」があるのです。
最新のエビデンスでは、体重を5〜10%減らすだけで、痛みが劇的に改善することが証明されています。
脂肪は「炎症」を振りまく工場だった?
最近の研究では、体重が膝に悪い理由は「重さ(物理的なストレス)」だけではないことが判明しました。
太ももやお腹についた脂肪組織からは、「アディポカイン」という物質が分泌されます。これが関節内で炎症を引き起こし、軟骨を壊すのを手伝ってしまうのです。
✔重さ(物理的): 軟骨という「ふきん」を押し潰し、骨同士をぶつけさせる。
✔炎症(生物学的): 軟骨を溶かす物質を出し、変形をスピードアップさせる。
この「ダブルパンチ」が、変形性膝関節症を悪化させる正体です。
今日からできる!膝を若返らせる「3大セルフケア」
「もう手術しかない」と言われた人でも、この方法で痛みが消えたケースがたくさんあります。
① 軟骨に栄養を届ける「足振り体操」
軟骨には血管がないので、じっとしていると栄養不足で干からびてしまいます。
1. 椅子やベッドの端に座り、片方の太ももを両手で抱えます。
2. 足をピーンと伸ばして、ストンと力を抜きます。
3. そのまま、腕の力を使って膝下を「振り子」のようにブラブラと20秒ほど揺らします。 これで、膝の中の潤滑油(関節液)が隅々まで行き渡り、軟骨が復活し始めます。
② 膝を守る「内もも歩き」のコツ
日本人の膝痛の9割は、膝の内側の軟骨がすり減ることで起こります。これを防ぐのが「内もも歩き」です。
✔親指重心: 足裏の小指側ではなく、親指の付け根(母趾球)に体重を乗せるように意識します。
✔膝を内側に寄せる: 足を出す際、膝をほんの少しだけ内側に入れるイメージで歩きます。
✔なぜ効果的なの?: こうすることで、膝の内側の関節に「隙間」が生まれ、骨同士がぶつかって痛むのを防げるからです。
③衝撃を逃がす「丹田(たんでん)ウォーキング」
膝を「つっかえ棒」のようにピンと伸ばしたまま着地すると、地面からの衝撃が直接膝を直撃します。これを回避するコツは以下の通りです。
✔足を前に出さない: 「足を前に出そう」とすると、かかとからガツンと着地してブレーキがかかってしまいます。
✔地面を後ろに引く: 今地面についている足で、地面を後ろにグッと押す(引く)ようにします。すると、反対の足は自然と前に振り出されます。
✔虚骨(きょこつ)に乗る: かかとが軽く触れた後、足首の真下にある「虚骨(足首の付け根にある骨)」に体重を乗せます。ここに乗ると「足裏アーチ」というクッションが働き、膝が柔らかくしなって衝撃を逃がしてくれます。
まとめ
膝の痛みは、体からの「歩き方や姿勢が間違っているよ!」という大切なSOS信号です。痛み止めでその声を無視するのではなく、根本的な原因である「体の使い方」を見直してみましょう!
私たちの体には、自分で自分を治す素晴らしい力が備わっています。まずは朝起きた時の「足振り体操」から、一歩踏み出してみてください。
また、体重管理は、膝への「最高のプレゼント」です。 でも、明日からいきなりモデルのような体型を目指す必要はありません。まずは今の体重から「3kgだけ」「5%だけ」減らすことを目標にしてみてください。それだけで、膝にかかる子象のような重圧がスッと消え、歩く楽しさが戻ってくるはずです。
今回主に参考にした情報
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✔Gemini【AI】
