ちょっとかがんだらギクッとやってしまった!
多くの人が経験するぎっくり腰ですが、しっかり治して、正しく予防しなければ毎年再発するリスクがあります。
ぎっくり腰は、運悪くなるわけではなく日頃の生活習慣が大きく関連します。
今回はぎっくり腰を攻略するロードマップを作成しました!
是非しっかりと見て実践してください!
目次
ぎっくり腰になってしまったら…(まず最初にすること)
まず、膝を曲げて、痛めた側を上にして、横になろう。
腰は、立っていても、座っていても体重が掛かってしまうので、負担になってしまいます。
膝を曲げると腰の筋肉が緩み、更に痛い側を上にすると体の重さが掛からないので、まずは、この痛い側を上にして膝を曲げて、姿勢で横になって休めます。
軽度であれば、立っている事もできますが、その際は、コルセットなどで腰を固めて、かがむ際には、
必ず、膝を曲げて、腰だけでかがむ動作を避けましょう!
ぎっくり腰とは
ぎっくり腰とは、かがんだ際などに急に腰を痛めてしまう事の総称ですが、基本的には、腰にある様々な筋肉の一部の「肉離れ」のようなものだと理解してください。
ふくらはぎやももなど、他の部分の肉離れと同様、炎症反応があるので、痛めてから1日から2日で痛みのピークが来るため、可能であれば、出来るだけ痛めてから2日間は安静(出来るだけ横になる)を保ちます。
長く座っているのもNGです。
ここで、安静が保たれると炎症が速く収まって、その後の回復がスムーズになります。
焦らず、しっかり安静を保ちましょう!
ぎっくり腰の原因は?
「腰をかがめた時」や「くしゃみをした時」など、意外と些細な事でなってしまうぎっくり腰ですが、そこにいたる背景には、いろいろな要因があります。
ぎっくり腰のような「肉離れ」のようなものは、その時の具体的な行動(腰をかがめたなど)が直接の原因ではありますが、筋肉が既によくない状態(疲労の蓄積など)であったためにちょっとした動きで、肉離れを起こしてしまったと考えるべきです。
それは、日常の生活習慣からつくられるものです。
では、どのような生活習慣が原因になるか、考えてみましょう!
姿勢と体の使い方
背骨の腰の部分は、横から見ると、真っ直ぐではなく、前に向かって弯曲していて、少し反ったような形をしています。
これを「腰椎の前弯」と言って、この湾曲が保たれると腰に負担が掛かりにくいのですが、この腰の「軽い反り」が崩れた時に腰を痛めます。
具体的には、
①デスクワークや車の運転時など、腰を「どてっ」と背もたれに寄りかかって座っているとき。
②洗濯かごから洗濯物を取ったり、掃除機、下にあるものを拾うときなど、膝を伸ばした状態で腰をかがめる動き。
など、ほとんどの方が、普段の生活の中で行っているこれらの姿勢やかがみ動作が腰に負担を掛ける原因となっています。
逆に、これらの姿勢やかがみ動作を避ければ、腰痛を回避することができます。
では、具体的にどのようにするかというと、
①座っている特に背筋を伸ばして、腰の軽い反りを作る姿勢をなるべく長くとるようにする。
②かがむ際には、腰だけでかがまず、必ず膝を曲げる。
この姿勢と体の使い方を常に意識するだけで、腰にかかる負担が劇的に良くなります!
休息(睡眠)
身体は、睡眠によって回復します。
特に腰は、立っていても、座っていても負担のかかる場所なので、横のなることによってはじめて休めることができます。
その際は、痛い側を上にして膝を曲げて横のなると最も負担の無い姿勢になります。
1日の中で、睡眠時間以外にも、日中のほんの30分くらいのの短い時間でも、この姿勢を作って休めることで、疲労から回復します。
さらに睡眠によって、成長ホルモンの分泌を促し回復が促されます。
生活リズムを出来るだけ一定にして、質の良い睡眠を心がけましょう!
筋力と柔軟性
当然、筋肉量が多いほど、受け止められる負荷は大きくなります。
柔軟性も体にかかる負荷のクッションとなり、痛めるリスクを軽減します。
どちらも同じくらい大切です。
特に、腰にかかる負担をサポートするためには、腰の筋肉そのものも当然大事ですが、お尻やももなどの股関節周りの筋肉や、腹筋の筋力と柔軟性を強化しましょう!
これらの筋肉は、デスクワークが多い現代人が特に筋力低下を起こしやすい場所でもあるので、腰痛の回復に応じて、回復を妨げない範囲で、少しずつトレーニングを開始します。
体重
体重も腰痛のリスクを高める大きな要因です。
デスクワークや車の運転が多く、運動不足になりがちな現代において、体重の増加と筋力低下は、年齢とともに、同時進行で進んでいきます。
筋力低下 → 基礎代謝の低下
によって同じ食事を続けていると、体重は少しづつ増加していきます。
身体が年齢によって少しづつ変わってきていることを自覚して、食生活や運動習慣を見直してみましょう!
「ぎっくり腰」はこれらの要因の何か一つという事ではなく、これらのすべての要因が複合的に関連して、「疲労と回復」のバランスを崩して負担が蓄積し発症します。
ここで、いったんこれまでの生活習慣を見直して、一つ一つ改善していきましょう!
ちなみに私も10年近く前に子供を抱っこしてかがんだ際に、ひどい「ぎっくり腰」を経験しましたが、これらを見直した結果、それから10年近くたちますが、1度もぎっくり腰は再発していません。
リハビリを開始しよう
安静が保たれ、痛みが治まって来たら、さっそくリハビリを始めましょう!
安静を続ければ、もちろん良くなっていきますが、筋肉が硬く弱く治ってしまい、再発のリスクが高くなってしまします。
痛みの回復とともに、回復を妨げない範囲で少しづつリハビリしていく事が大切です。
これから順を追って解説します。
横になった状態での腰痛体操
腰は、立っていても、座っていても体重が掛かって負担が掛かる場所なので、最初は、横になった状態での運動から始めます。
膝に痛みがまだあっても、始めやすい腰痛体操はこちらです。
①膝倒し 仰向けで膝を曲げて左右に倒す。
②ヒップリフト 仰向けで膝を曲げて腰を持ち上げて下ろす
③膝かかえ 仰向けで曲げた両膝を手で抱えて胸に引き寄せる
④足組み倒し 仰向けで足を組んで左右に倒す。足を組み替えて反対も行う
⑤上体反らし うつ伏せで腕を伸ばして上半身を持ち上げて反らす
それぞれ運動を10回ほど行い、この5つの運動を1セットとして、何セットか行います。
筋トレではないので、出来るだけ脱力して、硬い筋肉をほぐすイメージで行いましょう!
動画はこちらをご覧ください!▼▼▼
横になった状態での腰痛体操【その2】
①仰向け足クロス 仰向けで膝を伸ばし腰をひねってつま先を反対の脚側の床に付ける(反対も行う)
②うつ伏せ足クロス うつ伏せで膝を伸ばし腰をひねってつま先を反対の脚側の床に付ける(反対も行う)
③座って上体ひねり 足を伸ばして開いて座り、体をひねって両肘を床に付ける(反対も行う)
④座って前屈運動 足を伸ばして座り、つま先を触るように前屈する(腰をサポートするもも裏のストレッチ)
⑤正座して後ろに倒れる 正座して背中を床に付けるように後ろに倒れる(腰をサポートする股関節の前側のストレッチ)
これも、一つの運動を10回ほど脱力して連続で行い、3種類をセットとして何セットか繰り返します。
動画はこちらをご覧ください!▼▼▼
少しづつ体を鍛えよう
腰の痛みが緩和してきて、体に柔軟性がついてきたら、今度は少しづつ体を鍛えていきましょう!
これももちろん、痛みが悪化しない範囲で、段階的に行います。
腹筋トレーニング
腰は、腹筋と背筋そして背骨の3点で上半身の重さを支えます。
腹筋を鍛えて、姿勢を正しく修正することで腰にかかる負担を劇的に軽減することが出来ます。
ただし、腹筋と言っても、腹直筋、腹斜筋、腹横筋などいくつかの種類があり、大きな筋肉なのでバランス良く鍛えることが大切です。
それらをバランスよく鍛える、腰にも負担のかかりにくいトレーニングがこちらです。
①足の曲げ伸ばし 座って手を付いて空中でももを胸に引き付ける
②肘と膝 仰向けで手を頭の後ろで組んで膝と肘を対角線で近づける
③おへそ覗き 仰向けで、膝を曲げて足を浮かせ、手を頭の後ろで組んでおへそを覗き込むように頭を上げる
これらの腹筋は、膝が曲がる事で、腰に負担のかかりにくいトレーニングになっていますが、腰の痛みを確認しながら、少しずつ行います。
動画はこちらをご覧ください!▼▼▼
股関節周りのトレーニング
股関節を動かすおしりやももの筋肉も腰をサポートする重要な筋肉です。
現代人が衰えやすい筋肉でもあるこれらの筋肉も少しづつ鍛えていきましょう!
腰に負担のかかりにくいおしりもものトレーニングがこちらです。
腹筋トレーニングと一緒にやって頂くことで、よりバランスよく鍛えることができます。
①後ろをける 四つん這いで片足で後ろをけ飛ばすイメージで足を伸ばす
②横に上げる 四つん這いで膝を曲げたまままあ横に上げる
③後ろに上げる 四つん這いで膝を曲げたまま真上に上げる
動画はこちらをご覧ください!▼▼▼
腰のサポーターまたはテーピング方法
痛みがあっても、仕事などに行かなくてはいけない場合、サポーターまたはテーピングで対処しましょう!
サポーターやテーピングで固定しても、それで万能というわけではないので、かがむ際には、腰でかがまず膝をしっかり曲げることを意識しましょう。
腰のコルセットの選び方、付け方はこちらを参考にしてください▼▼▼
腰のテーピングの貼り方はこちらを参考にしてください▼▼▼
まとめ
ぎっくり腰は、他の肉離れなどと同様、炎症があるので、まずはしっかり休息、それから、焦らず、少しづつリハビリして体の機能を回復させていきます。
また、日常生活のさまざま生活習慣が原因になって、少しずつ負担んが蓄積してしまった結果、「ギクッと」やってしまうので、年齢からくる体の変化なども考慮して、生活習慣の一つ一つを見直して同じことを繰り返さないようにしっかり予防していきましょう!